調停調書による財産分与の登記(日暮里駅台東区/滝口総合司法書士事務所/荒川区の相続・遺言ブログ)

離婚をしたいと思った時に、話し合いで離婚が成立すれば、それにこしたことがありません。協議離婚と言いますが、協議離婚でも公正証書を作成しておけば、約束の支払いをしない場合などには、裁判手続きを経なくても強制執行をすることができます。

離婚が話し合いで成立しない場合には、離婚調停を家庭裁判所に申し立てることになります。いきなり離婚裁判を行うことは出来ません。調停前置主義と言って、裁判の前には調停を経なければならないのです。

調停で離婚の合意に至れば、調停が成立し、調停調書という書類が家庭裁判所によって作成されます。そして、調停証書に、登記義務者は登記権利者に財産分与による不動産の所有権移転登記手続きをせよという旨の文章があれば、権利者は単独で登記を申請することができます。

通常の所有権移転登記は、権利者と義務者が一緒に協力して登記を申請します。これは義務者の人の権利が勝手に処分されないために、当然のことと言えます。しかし、調停調書があれば、裁判所によって、義務者の意思が確認されています。ですので、義務者の協力なしでも、権利者だけで登記申請ができるようになるのです。

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